主を第一にする

序

　本日は召天者記念礼拝です。先に天に帰られた方々を偲び、主を礼拝します。やがて私たちも「天の故郷」（へブル11:16）へ帰ることを認識して歩みましょう。

　先に、天に帰られた方たちは体の全き贖い（栄光の体、朽ちない体）を待っています。終わりの日にイエス・キリストが再び来られる時、キリストを信じ、先に亡くなった方は、栄光の体に変えられます（Ⅰテサロニケ4:16）。次に、生き残っている信者は一瞬のうちに朽ちない体に変えられます（Ⅰコリント15:51～53）。

　このように終末の日、イエス・キリストを信じる者は（天の故郷にいる人も、地上に残っている人も）、栄光の体をいただくのです。そして、新しい天と地で永遠に主を礼拝するのです（黙示録21:1，22:3～5）。

　ですから、今日もイエス様から目を離さないで（へブル12:2）、主を礼拝しましょう！

　さて、Ⅱ歴代誌29～32章までの通読個所（ヒゼキヤ王の記録）から、今週の神からの語りかけを聞きましょう。

1.ダビデが行ったとおりに（Ⅱ歴代誌29:1～19）

　ヒゼキヤは、すべて信仰の父ダビデが行ったとおり、主の目かなうことを行いました（2節）。これは、神が主から契約を授かったダビデを、ユダヤ民族再興の絶対的な基準としたということです。まず、ヒゼキヤは、主の宮を清めました（29:3～11）。彼は、何よりも礼拝生活の確立から、人々の生活を改革しました。私たちもヒゼキヤのように、何をするよりもまず、第一に、礼拝生活の確立に心を注ぎましょう。ヒゼキヤはレビ人と祭司たちを奮い立たせ、主の宮を聖別するように命じました。彼のすべての祝福の源泉は、神を第一としたことでした。

2.主を第一にする（マタイ6:33）

　ヒゼキヤがまず、力を注いだのは礼拝の回復でした。この普遍的な真理は、新約の時代を生きる私たちに、イエス様によって「まず神の国と神の義を求めなさい」という真理に受け継がれています。神を知らない人々は、何を食べるか、何を飲むか、何を着るか、どこへ行くかといったことを切に求めています。しかし、クリスチャンは「まず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはすべて、それに加えて与えられます」（マタイ6:33）と教えられています。

　心の中にある思い煩いは、自分の問題や困難に目を向けている限り、なかなか消えないものです。唯一の解決は、私たちの心が、神の国とその義で一杯になることです。

　「神の国」とは、神の支配が公に示されることです。私たちは、神の支配に逆らう罪や悪魔の働きの中で生きています。それゆえ、自分の力ではなく、神の支配と力に支えられて、霊的戦いに勝利し、神との正しい関係を保ち、御心に従って生きることを祈り求めることを、最優先にするときに、解決の道が開かれます。自分の願いの実現ではなく、神のご計画が実現することを求めるなら、その祈りは必ず聞かれます。イエス様は、自分の願いではなく、神ご自身に目を向けるよう命じられました。

　なぜ、求めるべきことに「神の義」が付け加えられているのでしょうか？義とは聖潔（きよさ）、神が良しとする生活を意味します。「上にあるものを思う」（コロサイ3:2） だけにとどまらず、同時に、積極的に聖潔と義を求めなければなりません。イエス様は「義に飢え渇く者は幸いです。その人たちは満ち足りるからです」（マタイ5:6） と言われました。キリストに似た者に変えられること、即ち、聖潔に歩むことと、恵みと主を知る知識において成長することを求めるなら（Ⅱペテロ3:18）、世の欲、食べ物や着る物に対する切なる願望から解放されます。

　自分が神の子とされ、永遠に御国の相続人とされていることを知っている者は、この世のことに対して全く違った見方ができるようになります。神の栄光と神の国の到来を求め、神に近づく者となるなら、思い煩いから解放され、どうすべきかの判断が簡単になっていきます。あなたのこの世の生活で必要なものは、神が、あなたを見守り、全て添えて与えてくださるのです。主を第一とし、やがて御国が完全に実現する日を目指し、先に天に帰った家族や信仰の先輩たちのように、永遠のいのちが与えられている平安に、私たちも与りましょう！