神からの語りかけ
序 ヨブ記38～41章はヨブに対する神の語りかけが書かれています。「主は嵐の中からヨブに答えられた。」（38:1）ここまではヨブが、神に問うていました。今度は逆に、神がヨブに問いかけました。なぜ神は、嵐の中から語られたのでしょうか。これはエリフが「風が吹いて雲を払いのけると…神の周りには恐るべき威厳がある」（37:21～22）と言ったのを踏まえてのことでしょう。そのとおり、神の威厳が現れたのです。 私
人はそれに気づかない
序 32～37章にはエリフの言葉が記されています。エリフは、3人の友人たちよりも歳が若い人でした（32:4）。 31:40にヨブの言葉が終わったと記されています。ヨブは神の御前に言うべきことを言いました。その時、友人たちはもはや答えようとしませんでした。これらの一部始終を見ていたエリフは、ヨブと3人の友人たちに向かって怒りを燃やしました。32:2～5の間にエリフが「怒りを燃やした」ことが4回述べられて
知恵はどこから
序 ヨブ記27章は26章から始まったヨブの友人への反論です。ヨブは神に向かって、自分の権利を取り去ったと叫びました（2節）。自分から何もかも奪った神を、ヨブはなお私の神として、誓うと言うのです。「見よ。神が私を殺しても、私は神を待ち望み、なおも私の道を神の御前に主張しよう。」（13:15）これは、すごい信仰告白です。ヨブは神に誓って、自分は友人たちが言うような不正や欺きを語った覚えはないと主張しまし
全能者とは何なのか
序 ナアマ人ツォファルは、「こうだから、苛立つ思いが私に応答させるのだ。私の心の焦りのゆえに。」（20:2）と言いました。彼はヨブの嘆きや訴えが、自分たちに対する侮辱だと受け取ったので（3節）、彼は苛立ち、黙っておれなくなりました。ツォファルは、悪人の地上での運命を語りました。「これが悪しき人間が神から受ける分、神によって定められた、彼の受け継ぐものである。」（29節）ヨブの友達は、悪事は必ず罰せら
慰めの神
序 ヨブの神に対する訴えが、12章から続いています。彼は人の命の儚さを訴えて、そのわずかの間だけでも静かにしてほしいと願いました（14:1～6節）。「木には望みがある。たとえ切られても、また芽を出しその若枝は絶えることがない。」（7節）、「人が死ぬと倒れたきりだ。」（10節）と嘆きました。しかし、「人は死ぬと、また生きるでしょうか。私は…待ちます。」（14節）と神に問いかけ、復活の希望へ導かれていき