〜かずこ 病の中で〜〜かずこ 病の中で〜
| ●栗の季節 | ●わたしの一日、この頃 | ●やまい袋 | ●みかんの木 |
| ●不幸と感謝 | ●祈り届かず | ●オレオレ詐欺顛末 | ペースメーカー手術 |
| ●脳の老化 | ●ゲンコツやまのたぬきさん | ●初春に思う | ●愛をください |
| ●ガンは消えた | ●わたしのリハビリ | ●祈り | ●喜寿 |
| ●「蝕む」 とわたし | ●12回目の入院 | ●初夢 | ●手術まえのひとりごと |
| ●残された日日 | ●六度目の入院 | ●天に近づく | ●ガンも身のうち |
| ●笑顔忘れたカナリヤ | ●霧にすぎない人生 | ●がんと闘う ② | ●がんと闘う ① |
| ●みんな飛んで行け！ | ●めし炊き婆さん | ●先生のマジック | ●空襲とトラウマ |
| ●ムンクの叫び | ●分かれ道 | ●小脳くん | ●狼少年のような |
| ●うれしいこと | ●四番目の孫 | ●プチハワイ | ●美作のつるちゃん |
| ●病重ね（やまいがさね) | ●金婚式 | ●夢ありがとう | ●ねえちゃん |
| ●心筋焼灼 | ●でんきショック | ●齢（よわい） | ●フィットネス |
| ●キンカン | ●おおきに | ●サタン | ●老々相互介護 |
| ●入院 | ●たび | ●悲痛の祈り | ●苦悩 |
秋たけなわ、四国山地から
知人が育てた大きな栗が届く。
春から草取り、肥をやり、
収穫の秋には猿、鹿が初ものを狙う。
大変な苦労をされた栗。
そんな栗が我が家に。
早速栗を洗い、乾かす、
庖丁で切り目を入れる。
こんろの上では栗がはぜる、
熱い栗をむきながら食べる喜び、
口一杯に広がった知人からの味。
（2018.10.1）
地球は回る、あさ目が覚める。
恐れをいだき
思い煩いにとらわれ、
この思いが頭の中を走馬灯のように
駆けめぐり、私の辛い
一日が始まる。
ひどいめまいふらつきは
小脳の一部が壊死したの。
全身の関節、圧迫骨折の強い痛み。
すべて神からのたまものと感謝。
眠りの薬をいただき、
やっと解放され、夢の世界へ。
（2018.2.16）
閉ざされた闇のなか、
迷いこんでいる。
あがけど、もがけど抜け出せず、
苦しむわたし、
やまい袋も返上したい。
神様助けてください、
綺麗な心に成りたいと。
久しぶりに鏡を覗く、驚いた。
汚れた醜い自分の心と
そっくりな顔があった。
笑顔も失せ、感動もなく、
天は素晴らしいと信じ
いつかは行く所を夢み、
わたしは心に磨きをかける。
「私たちの国籍は天にあります。」 ピリピ 3 章 20 節
（2018.1.9）
心が落ち込み這い上がるのは容易でない。
窓ごしに見える小さな庭、
夫が育てる一本のみかん。
たわわに実を付け
色づくのが待ちどおしい。
外出できずにいる私を喜ばしてくれる。
三年満たないこの木
よく頑張るなあ。
私も負けずに、みかんの
育む姿にパワーを貰う。
みかんの小さな喜び。
「時が来ると実がなり、その葉は枯れない。
その人は、何をしても栄える。」 詩篇 1 篇3 節
（2017.10.7）
今日このごろ、命ながらえる日々、
いつも痛み、苦しみが共にある。
もうこの辺でいいかな、
このような時、
『どんな不幸を吸っても、吐く息は感謝』
この言葉を思うと勇気が湧く。
わたしは誰よりも
神さまに愛され、家族、友にも
癒し、支えをもらう。
こころ体もよろこぶ。
ずっとこの喜びに
浸っていたい。
「神に愛されている人よ。恐れるな。安心せよ。
強くあれ。強くあれ。」 ダニエル書 10章 19節
（2017.8.25）
むかし入浴は楽しかった。
今やお風呂は苦しく、怖い。
食事も同じく苦しい、それも１日３度。
近ねん全身の痛みが
顎にまでやって来た。
柔らかいものしか食べられない。
わたしにとって食することは
生きる手段にすぎず、楽しいことではない、
なんと悲しいことよ。
こころのなか、美味しいと感じ感謝。
食べることは本当にしんどいが。
「祈って求めるものは何でも、すでに受けたと信じなさい。
そうすれば、そのとおりになります。」 マルコ 11章 24節
（2017.6.30）
疲れた体で床につく。
電話が鳴る「お母さん」
思わず息子の名前を呼ぶ。
息子は風邪こじらせかすれ声
しんどそう、自分は１日寝ていたので、
お母さんに会社から何か連絡あった？
今夜はもう寝る、明日病院に行き
容体を知らせる、それまで電話をしないでね。
わたしは息子のこと心配で
余り眠れないでいた。
翌朝７時、息子の家に電話をする。
元気な声だった、騙されていたことに
気がつく。のちに息子を語る男から
ぬけぬけと電話がある。
私は余裕を持って「ゆうべの？
本物の息子と警察に電話したの」
ガチャン
（2017.4.26）
ペースメーカー手術
わたし、またまた入院したの。
カバンの中に必要なもの詰め
ペースメーカー入れ替え手術。
夫はカンタン、カンタンと言う。
だけど弱りきった体は耐えれるかな。
スタッフの皆さん私のこと
覚えてくれてた。
また来たの、はせがわさん。
びっくりしたわあ。
もう来たらあかんよ。
病のベテラン？ゆえに悲しいわ。
かならず帰るぞ！
強い気持ちで手術室に入った。
（2017.4.2）
脳の老化、一部壊死した小脳。
私の脳は複雑にこんがらがる、
もしかして病気だと錯覚
しているだけなのか、
神経が悪さをしているのか。
神がおまえは本当は元気、
幸せなのだと言われる。
微笑みほど薬に勝るものはないと。
ますます私の病気は解らなくなり
日毎繰り返し自分に言い聞かせる。
もう間もなく霧のように
消えてしまうのだから、
ゆったり生きよう。
（2017.3.4）
年明け早々、二人目のひ孫。
我が家、久しぶりに嬉しいニュース。
ほやほやの生まれたて、
全部まっさら
澄んだこころ。
長い旅の舟出、
まっすぐな道を歩んでほしい。
ふと、こんな唄を思う
ゲンコツやまのたぬきさん
オッパイ飲んでネンネして・・・。
わたしはクスリ飲んで寝んねする
あした元気になあ〜れ。
命の日の限り
悔いのない
人生を送りたい。
この子のためにも。
（2017.1.28）
年老いて初春に思う。
神より思わぬ賜物、
苦労と災い、心に沁みる。
まだ続くのか
人は死を恐れる。
近来、病を通し
まことのふるさとに帰ること。
喜ばしく思う。
役立たずの人生
最後に献体ありきか。
「事実、彼らは、さらにすぐれた故郷、すなわち天の故郷に
あこがれていたのです。」 ヘブル １１:１６
（2017.1.7）
日毎疲れ床につく、
一粒の眠剤に助けられ
うつらうつら、眠りがすすむ
朝ぼらけ、心とからだ
休めただろうか。
全身の痛み、苦しみは
ベッドの上から始まる。
今日、明日、あさっても
ずっと家事が出来るかな。
心が崩れ折れそうに、
密かに叫び悲鳴をあげる。
耐えて、耐えて、うえ乾きを覚える
私に。
主よ、あなたの強い愛を下さい。
（2016.12.1）
ある日、先生から肺ガンと！！
驚き、言いようのない
怒り、腹立たしさ。
わたしははっきり見た。
ペットＣＴに写っていた。
免疫療法一年間
腫瘍が消えていた。
なんと不思議な現象だ。
自覚症状も咳もない
一年苦しんだ。
私の変なガン闘病記。
(2016.11.12）
夜風にあたり、手押し車にすがる。
ゆっくり、よたよたと、
僅かの道のりを長くかかる。
脊椎骨折の強い痛み。
小脳ちゃんが、うまくちゃんと
指令を出してくれないのか・・・
歩く時、食べる時もふらつく。
体力、気力も衰え、あわれな我が姿。
思わず涙がポロリ。
人並みに歩きたい、
毎夜頑張る
わたしのリハビリです。
「私たちの齢（よわい）は七十年。健やかであっても八十年。
しかも、その誇りとするところは労苦とわざわいです。」
詩篇 ９０篇１０節
（2016. 9. 11）
わたしは夜、床につく。
家族が一日無事過ごせたこと
感謝をし、眠りにつく。
あさ目が覚め、今日も
みなをお守り下さいと祈る。
常に苦しみと共にいる。心が乱れ
人を羨んだり、不平不満が湧き上る。
どちらも同じ人間なのに、
神は私を苦しめ試しておられるのか。
もっとポジティブに考えれば、
楽になれるかなあ。
いや、きっとなれるよ。
「神よ。私の祈りを耳に入れ、
私の切なる願いから、身を隠さないでください。」
詩篇 ５５篇１節
（2016. 7. 29）
喜寿の祝いに花束を貰う。
数日の間はきれいな
色と香りを部屋一杯に
漂わせ、楽しませてくれる。
そのうちだんだん
色あせ、香りも消える。
なぜか、わたしの姿と
似ているよう・・
かわいそうで
捨てる気になれない。
花よ！ １日でも長く、
私と一緒に生きようね！
「主よ。私をあわれんでください。
私は衰えております。」
詩篇 ６篇２節
（2016. 6. 22）
虫が食べると書いて
蝕む（むしばむ）と読む。
わたしのからだは
虫食いだらけ。
この痛み、苦しみは
誰もわかってもらえない。
唯ひとりわかってくださる
方がおられる。
神様だ！
この叫びを聞いてください。
「主よ。私の祈りを聞いてください。
私の叫びが、あなたに届きますように。」
詩篇 １０２篇１節
（2016. 5. 20）
先生から入院のお声が掛かる。
痛い痛い、苦し苦しいこと
散々味わったもん。
１２回目の入院、くたびれたわ。
少し私の心を癒してくれたのは
病院の窓から見る満開桜。
この世は旅をしているよう、
振り返ると元気なころ
楽しいこともあったなあ。
今は重い病がいっぱい
このような用意がされていたとは。
いや、私の体はまだまだ
蝕まれていくのか。
上手に天に帰れたらいいのにネ。
「わが国籍は天にあります。」
ピリピ人への手紙 ３章２０節
（2016. 4. 15）
私はやどかり。
粉雪吹きすさぶ年の暮れ、
海辺で二つも宿を見つけたの。
その宿は胆管、膵炎を治して
流れをよくしてくれたの。
年の始めやっと見つけた宿、
心筋新焼灼術（マーシャル・アブレーション）
という手術を受ける、苦しかった。
やっと動悸は収まった。
まだ、小脳梗塞、脊椎骨折の
後遺症を背負って
私は早春の白砂を歩く。
新春やどかりの夢でした。
「そのうちに、彼は夢を見た。見よ。一つのはしごが
地に向けて立てられている。」 創世記２８章１２節
（2016. 1. 26）
あきらめていた新年、
家で迎えられ嬉しい。
痛み苦しみの中、
家族、ひ孫まで会え
神様からの贈り物です。
食欲なく、せめて
デザートぐらい、
楽しみたいが。
山盛りのクスリが。
あと二つ寝ると
入院、手術がお待ちです。
（2016. 1. 3）
わたしのからだはね、
全身いろいろな病に
蝕まれているの、
虫に食べられた庭のキャベツのよう
小脳梗塞、がん、心臓病、骨折、
いちばん怖い 眠っていても襲う
悪性不整脈。
われを忘れ恐れなす。
残された日日、
どう付き合ったらいいの。
神を信じすべて委ねられたら、
どんなに楽になるかな。
神様、わたしの願いを叶え
苦しみも、痛みも取り除いて下さい。
（2015. 8. 22）
病いを頂き六年が過ぎた。
次から次へ、ポキポキ折れる
脊椎圧迫骨折だ。
年の瀬のせまる三十日、六度目の入院。
背骨や骨盤がしびれる。
この世の痛みとは思えない。
ベッドに寝たきり。
わたしの自由は何もない。
白い天井を眺め、長い一日が終る。
神様の怒りに触れたのか。
これは病ではなく怪我なの。
必ず治るよね。
わたしはベッドからすこし下り、
窓からやっと外を見る。
幼稚園児が賑やかに駆ける。
わたしは桃か桜の花ひらく頃
退院できるかな。
「あなたの恵みによって私をお救いください。」 詩篇３１篇１６節
（2015. 2. 14）
また増えた！
やってはいけないことをした。
ジュウタンを持ちあげた、痛い！
脊椎圧迫骨折。
ギブスをがっちりはめられ
“絶対安静”
「死期が近づき
この世のすべての人が
通る道を行こうとしている」
と聖書にある。
自分も近いのかなあ。
んん？ ちょっと待ってよ。
そう、うまく逝けるのかなあ。
まだ、試練が待っているのか。
もう堪忍してほしいなあ。
この世の別れは悲しいことやが、
天に帰る喜びもある。
（2014. 11. 26）
わたしの肺臓の奥に棲むおまえは、
いまどうしているのかなあ。
おまえと一年近く免疫療法で闘ったもの。
ああ疲れた、もうこの辺でやめよう。
お利口してるなら一緒にいてもいいのかなあ。
そう決めたら気が楽になる。
けど、お前が怒ると怖い。
夫、家族から引き裂かれ、
命を奪われるかもね。
私は、主に申し上げました。
「あなたこそ、私の主。
私の幸いは、あなたのほかにありません。」 詩篇１６篇２節
（2014. 9. 27）
笑顔に出会うと悲しみの
こころが和む。
年を重ね病も積み重なると
笑顔が消える。
わたしは笑顔を忘れたカナリヤでしょうか。
うしろの山に♪♪♪♪
今や人生九十年。
気がつけばこの世に
喜んだり悲しんだり
右往左往しながら終えるだろう。
わたしはこの世にしばらく現れ
消えてしまう霧に過ぎないのでしょう。
「あなたがたには、明日のことはわからないのです。
あなたがたのいのちは、いったいどのようなものですか。
あなたがたは、しばらくの間現われて、
それから消えてしまう霧にすぎません。」 ヤコブの手紙４章：１４節
（2014. 8. 16）
わたしのチョイス 免疫療法
どの道も 心は悲しく痛い
体も苦しく蝕む
なれど 神様 家族 友がいてくれ感謝
夫が花見を楽しもうと
誘い出してくれ クリニックへ向かう
ＢＣＧ−ＣＷＳ 高濃度ビタミンＣ療法
６００ccの冷やっこい点滴を受ける
終わったら水風呂に入ったようだ
両腕が腫れあがり 血膿みが流れる 治療は辛い
「立ち返って静かにすれば、あなたがたは救われ、
落ち着いて、信頼すれば、あなたがたは力を得る。」イザヤ書３０章１５節
（2014. 4. 20）
おなか空っぽ 息子に連れられ 遠くまで
やっとたどり着く ホテルのようなきれいなところ
ペットＣＴを撮るために ワンちゃんでないのよ
わたしの肺の底に 悪魔が住んでるらしいの
見つけなくては あっ！ やっぱりいてた
先生から告知される 悪性腫瘍
夫とともに激しく動揺する 涙を必死にこらえる
数か月たち平安をいただく
夫や家族から偽りの情けをかけられるより 真実を伝えられ
神様を信じる者の喜びを感謝！
さすがわたしは大ものばかりやってくる。
リウマチ、脳梗塞、悪性不整脈、ガン、
まだまだやってくるのか？
若いころ子供に言った言葉を思い出す。
「イタイの、イタイの飛んでいけ」
おまけにガンも飛んで行けと。
わたしは神の御手の中に。
（2014. 1. 2）
遠い昔から炊事、せんたくに明け暮れる女は
「めし炊き婆さん」と呼ばれている。
人間、いや生きものみんな何か食べて
生きているんだよ。
そんなこと思うと私は５０年余
めし炊き婆さんやってるわ。
うちの亭主見かけによらず
がんこで文句多くこれまた大変だわ。
苦労しているわりに料理の腕あがらず
年と共に落ちるばかり。
ぼちぼち卒業したいわ、大病していることだし。
「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところへ
来なさい。わたしがあなたを休ませてあげます。」 マタイ 11章28節
（2013. 10. 6）
いま、癒しのところはスポーツジム。
わたしはいつも苦しみを抱え生きている。
I先生とマンツーマン。
僅かな時間、トークを交え
リハビリテーションでパワーを頂く
スクワット、フロントランデ、スキップ
元気なころ出来たのに・・
いまは 飛び上がる事もままならず
しんどいけれど、とてもとても楽しい。
終わり近く元気が湧いてくる。
不思議だなあ、先生のマジック？
ああ、すべて感謝。
（2013. 8. 31）
８月が来ると思い出す。
こころも凍る空襲のトラウマが出てくる。
1945年３月の大阪大空襲だ！
四歳のわたし、父はすでに亡く、母と兄で
戦火を避け 逃げ回る。
深夜、空襲警報が鳴るなか、焼夷弾の雨。
未明、防空壕から這い出る、
空は真っ赤、地には積もった白い雪。
雪を食べ喉の渇きを癒す。
１５日敗戦記念日、もう恨みつらみは無いけれど。
赦しの心を頂きありがとう。
（2013. 8. 15）
ああ 苦しい 全身痛い 辛い 助けて。
わたしの創り主 神に向かって叫ぶ
何をしたら楽にしてくださるのか。
なぜ この世に遣わされたのか
時には あなたを恨むことも。
神はそっと優しく
誰よりもおまえを愛していると。
わたしは耳を押さえ苦しむ・・
「ムンクの叫び」が私にのり移る。
（2013. 7. 21）
窓の外はさくら咲き
野の花は喜びに満ちているようだ。
詩人ヘルマン・ホイベニルスの
「人生の秋」を読む。
「この地上に自分をクサリで
繋いでいる」という。
わたしもそろそろ、このクサリとやら、
こころ豊かにひとつひとつ
はずしていきたい。
最後の苦しい坂道に。
それとも、いと簡単にはずれるかも。
神様はわたしにどちらの道を
備えて下さっているのか。
（2013. 3. 31）
いつもふらふらしているわたし。
発病から四年になるの。
損傷した「小脳」くん
大脳くん、海馬くんに助けられ、
もう、そろそろ元気になってよ。
彼らは言う。とんでもない、
年とってひとのこと、どころでないと。
あきらめ半分そっとブログをのぞく。
ふらつき、むかつきに悩むひとあり。
大脳くん、海馬くんお願い、頑張って！
「我らを試みにあわせず、悪より救い出し給え。」 マタイ 6章 13節
（2013. 2. 17）
ああ・・・苦しい もうあかんわ・・・
神様だけですと 感謝の心で
祈り 一日が終わる
口先だけの時もあるなあ・・・
日々を繰り返す闘病生活
わたしはイソップ童話の狼少年か
神様はどう見ておられるのか
ひと様にはとうてい理解して貰えない
どれもみな本当なんです
神様は必ず元気にしてくださると
信じる思いをわたしは
心の中に閉じ込め思い切り縛る
いつしかずるずると紐が緩み解ける
ああ わたしはなんと愚か者よ・・・
（2013. 1. 27）
みんな忙しそう もうすぐお正月
世間から 隔離された生活
まもなく４年になる
大病に見舞われ 試練を賜った
なんとか 受け入れられることも
大声で泣き叫びたくなることも
そんな中 クリスマス礼拝で夫の証を聞く
夏には 孫の拓郎が洗礼を受けた
素晴らしい 神からの贈り物 嬉しい限り
元旦は 娘の家に夫婦で藪入り
子ども孫とパーティーだ
まだ 天には帰れないよね
これからもうれしいことが
きっと あるから・・・
（2012. 12. 27）
娘の家族に四番目の孫がいる
可愛いビーグル犬のミルキー
幼いころ老人ホームのセラピー・ドッグ
振る舞いがちょっとアンポンタンで
ホームから断られる
だけど陽気でたまらなく可愛い
八歳になる今も独身
子供を産んで母親の喜びを
味わいたかったやろ
ミルキーはベジタリアン
きゅうり、トマト、焼き芋、納豆が好き
時おり生肉、じゃこをたべる
くつろぎ、わたしのひざ枕で高いびき
わたしも癒される
ミルキーがわたしに忠実であるように
私も神様に忠実でありますように
「主は、あなたのすべての咎を赦し、
あなたのすべての病をいやし」 詩篇１０３篇３節
（2012. 4. 3）
癒してくれる癒しの地、
プチ・ハワイと私は呼ぶ。
車窓から青々と茂る木、
たわわに黄金色のオレンジが実る。
宿の外はオーシャンビュー。
道の駅では見慣れない
ドラゴン、スターフルーツ、
魚、野菜の山、楽しいひと時だ。
「わたしはあらゆるときに、主を褒めたたえる。
私の口にはいつも主への賛美がある。」詩篇 ３４篇１節
（2012. 2. 21）
中国山地のふもと、美作の里。
親友赤松つる子さんが住む。
わたしはつるちゃんと呼ぶ。
二つ年上のつるちゃんは、
空襲に追われ、美作に疎開した私を受け入れ、
妹のように可愛がってくれた。
嵐の日、梶並川に沿う山道を、
手を引き学校へ連れてくれたこと忘れない。
ここ数年、病気を背負って私はご無沙汰。
つるちゃんはよく気にかけてくれる。
春はたけのこ、秋は栗、歳の暮れには餅、
岡山こしひかり、野菜が届く。
「猪、鹿が畑に来てなあ、でぇれ〜え、まあ〜
なんきん、いも食われ送れんかったわ。
今年も米は一等米だったんじゃ」
つるちゃんの弾む美作弁が受話器から聞こえる。
「わが魂よ、主を褒めたたえよ、主の良くしてくださった
ことを何一つ忘れるな」 詩篇１０３篇２節
次から次へと打ち寄せる津波のように。
わたしのからだの中を病が襲う。
脳梗塞、悪性不整脈、ぎっくり腰、
骨粗鬆症、リュウマチが
からだを蝕む。
助けて〜、家の中を這いまわる。
若き日の元気な自分を思うと、
なんでわたしに病を貰うのか
まさに病重ねです。
「わたしは主に向かい、声を上げて叫びます。
声をあげ、主にあわれみを請います。」詩篇１４２篇１節
（2012.1.30）
半世紀、生かされる喜び、この弱き者に。
神様からの贈り物、やっと結婚５０年。
家族に祝福され、「金婚式」を迎えられ、
やっぱり長かった。
嬉しいこと、悲しいこと、苦しいこと、
いっぱいあった。
こんな人生振り返ってみると、並みの愚か者。
何時になるか分からないけど、人生最高の
ゴールを飾りたい。
天国にちかい南の島。
ブーゲンビリア、咲き乱れ、
海には赤、青、黄いろの魚さん。
どこから来たのかなあ。
きっと、竜宮城から来たんだよ。
魚さん、わたしも連れて行ってよ。
ご馳走いただき乙姫さんと舞い踊る。
脳梗塞、心臓の苦しみも溶ける。
楽しい夢ありがとう。
ねえちゃん、大好きやったわ。
ねえちゃん、幼い時に満州へお嫁に行った。
ねえちゃん、毛皮のブーツ送ってくれた。
ねえちゃん、男装し子供を背負って帰ってきた。
ねえちゃん、再会でき嬉しかったなあ。
ねえちゃん、お父さんの代わりしてくれたなあ。
ねえちゃん、長い長い半世紀やったなあ。
ねえちゃん、がんを発病したねえ。
ねえちゃん、病室に入ったらびっくりした。
ねえちゃん、ふっくらしてたのに。
ねえちゃん、痩せこけ苦しがってた。
ねえちゃん、逝ってしまった。
ねえちゃん、あれから三年余。
ねえちゃん、わたしは重い心臓病。
ねえちゃん、いまどうしてますか。
ねえちゃん、仏教、わたしはクリスチャン。
ねえちゃん、天国で会えるかなあ。
ねえちゃん、わからない神様に委ねるわ。
さあ始めましょう！
手術台にのせられて、
細動を止めますよ、
ドカーンと岩を砕く
ダイナマイトのように。
電気ショック。
カテーテルを鎖骨と太ももの動脈に、
なかなか入らない、早くいれてよ、痛い痛い。
この針金のようなものが、
生きてる私の心臓まで届くのだ、怖い怖い。
さあやりますよ、先生の声がうつろに聞こえる。
心筋焼灼にとりかかる、何か数字を読んでいる。
６０度の高周波が熱い。
体中が燃えたように苦しい。
焼け死ぬとはこういうものか。
焼き過ぎると穴があく、生焼けなら効果なし、
程よく焼いてミディアムか？ 先生の腕をご信頼。
５時間近く焼灼の苦しみに耐えられたのは、
イエス様の十字架の苦しみを思うと、
私の焼灼は万分の一もないだろう。
背後の祈りに感謝し、平安を頂くと痛みも少しは楽だ。
終わりましたと聞き、胸にそっと手をやる。
長年苦しんだ動悸は消えていた。
神様、ハレルヤ、感謝、アーメン。
病はもうさよならかと思ってたのに、
またもや猛暑の中
悪性不整脈とやらがやって来た。
意識なく生死の境さまよう私の心臓に、
電気ショックを一撃お見舞いされた。
息をふき返し、またもや助けられ感謝。
神様はまだこの世に用があると、
仰ってるんだろう。
（高槻赤十字病院HCU病室にて）
もう十分生かされた。
母の齢も何とか超えられた。
ありがとう。
７２年ふと振りかえると、
いっぱい人を傷つけ
うわべだけの道を歩み、
三度も死のトンネルをくぐり抜け
あとはおまけの人生か、残りは
神様に褒めてもらわなくちゃ。
フィットネスクラブに通っているの。
素敵、かっこいいねと。
障害をもつわたしを受け入れて
貰うのは有り難い。
人様と同じように出来ることは
何もない。
苦しい、苦しいと心で叫びながら、
まねごとをする。
少し気分が良いね、頑張るぞ
いやな顔をせず、連れてくれる夫。
なんだか、天使にみえる、不思議だなあ。
夢のなか、はせがわファームにたくさんの実がなる
夢覚めて、我が家の小さな小さな庭にキンカンの
実が早く食べてと呼んでいる。
トマト、きゅうりもまっている。
もう少し熟れてからよと、楽しみだ。
ヒヨドリ、すずめの鳥たちも
先を争いねらってる。
おおきに。わたしは大阪人。
「おおきに」という言葉が好きだ。
こわい顔をした宅配のおっちゃんが
配達にきた。
「暑い中ご苦労さん気を付けてね、
おおきに」と言う
こわい顔が一変してにっこりと
笑ってくれた。
来た！ 来た！
あのおぞましいサタン梅雨にもやって来た
ひとの目には元気に見られ
脳こうそくの後遺症
全身に襲いかかる
料理をするのはとてもつらい
味覚オンチ負けてなるものか
サタンよ出ていけ！
神様ヘルプ！ ヘルプ！
わたし、脳梗塞発症二年、七十一歳。
夫、ひざ骨折、全治三か月、七十四歳。
夫の怪我で必要せまるわたし。
小さなリックに山盛り詰めてスーパーを出る。
右手に杖を、まるで幼子のように。
一歩また一歩と家路を急ぐ。
これもまたリハビリか、この歳にどうして
老々相互介護なの？
帰り道、苦しみ、わたしの大切な
心の中はサタンが掻き乱す。
大丈夫！神さまに委ねれば。
入院８０日 苦しかったなぁ
いつも一人で 淋しかったなぁ
みんな見舞いに 来てくれたなぁ
嬉しかったわ
孫から聖書の話 きいてなぁ
ショウタがヨブさんのこと
話してくれてなぁ
目からウロコが落ちたわ
若いころ 長い旅をしていると
ホームシックになり
家に帰りたくなることがある
人生もこの世をたびしている
ようなものだと
私はこの世の旅に疲れ
天の父のもとに帰りたいと
ふと思うことがある
神さま、この愚か者を哀れんでください。
天に帰れず、神さまのご計画でしょうか。
今も生かされて、ならばもっと感謝を！
わが父を見失うことも。
毎日、気持ちの起伏激しく。
人間とは厄介なもの。
もっと強い魂、肉体をください。
神さま、死んだ脳の細胞を生かしてください。
この細胞が毎日、わたしを幽霊船に乗せ
体をゆらし、食欲を奪い、苦しみを与える。
もし、天国で神さまと共にいる自分を思うと
平安を頂くでしょう。
あなたは「弱い者よ、幸いなり」と仰います。
インマヌエル・アーメン
この苦しみも我が身のうち。
神さまから多くの恵みを頂いたのだから
苦しみも感謝しよう。
わたしは十字架でキリストと共に死に
キリストと共によみがえる。
希望をもってゆっくり
天に向って歩こう。
この気力、いつまで続くのか。
苦しみが、ひととき解けるリハビリの時。
笑顔で迎えられ、先生の魔法か。
終わりは走り、心が晴れる。
でも、シンデレラのように
間もなく魔法が消え
わたしはまた苦しみの中に戻る。
